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大宮の駅から徒歩10分程度の距離にある美容室の建替え計画である。建主は本建築により新たな顧客層の獲得を目指している。用途は3階が賃貸住宅、1・2階は建主が経営する美容室である。敷地は駅に向かい大きく蛇行する旧街道とそれを斜めに横断するかつての都市計画道路である旧国道16号線とに鋭角に削り取られた楔の様な平面形をしている。
旧街道の存在により偶発的に発生した六さ路の歪んだ交差点に位置するという場の特殊性を建築により浮かび上がらせること、狭小地の中で用途により発生する2つの階段を効率良く配置しながら限られた空間を有効利用すること、視覚的効果を計りながら内部の様子や空間構成を適度に表出し空間のひろがりと商業施設としての賑わいを生み出すことが主題となった。
現在、この敷地の対角線上に位置するもうひとつの楔状の土地に新たな事業展開のための計画を打診中である。既成市街地に新たな磁場を創り出せる絶好の機会と捉えている。

最高高さ 9.98 m